神という言葉は1つであるが、神観は数限りなくある。主な神観を列挙し、参考に供したい。
太陽神(日本では天照大神、天孫降臨説、天皇家の万世一系)
大地母神
多神教
ユダヤ教(唯一神エホバを信仰)
マリア・ヨセフ(外在的超越神のひとり子としてのイエス=キリスト、処女降誕説、三位一体説)
イエス(わが神、わが神、どうして我を見捨て給いしか 我が霊を御手にゆだねます)
ペテロ(「12使徒のかしらとしてのキリストの代理人」を強調 教皇無謬説、教皇至上主義)
パウロ(宇宙的キリスト論(?)を主張 「教会はキリストのからだ」や「キリストは教会のかしら」を強調)
ヨハネ(「神はロゴスであった、ロゴスは神と共にあった」を強調」)
遠藤周作・井上洋治神父(大地母神信仰を生み出す人類共通の母への希求というものがあるのではないかと考える 万物の母とマリア信仰とを結びつけようとする)
フェミニズム神学(父なる神の「父なる」という言葉を嫌う)
根本主義神学(「新・旧約聖書がそのまま神の言葉である」を強調)
イスラム教(唯一神アッラーを信仰)
その他(汎神論、理神論、無神論など)
(結論)
- そもそも2人のキリスト教信者が同じ神を信じているという保証はどこにもない。
- 聖体拝領だけでは、イエスがキリストである客観的証明になり得ない。
- 「イエスがキリストである」ということを信じている者は「主イエス=キリストにあって1つである」が共通点である。
- イエスが最後に信仰した神について大いに論議する必要がある(キリスト教諸教会が教義の中で信仰する神と、イエスが信仰する神とは同一ではないように思われる)。
- 「現在的ヨセフ」を自称する筆者による、イエス=キリストの聖霊による処女降誕の謎の解明とその実証方法に興味のある方は、杉本尚司著『イエス=キリストの処女降誕説を実証する』文芸社発行を最後まで読んでいただきたい。
- 外在的超越神は、ユダヤ教、キリスト教、イスラム教のセクト的な一神教の唯一神を超える神である。